前回に続いてパラシュート放出システムを電子化します。
今回は使用するマイコンLPC1114のリセット回路を作って基板上でプログラムの書き換えができるようにします。
目次
LPC1114のリセット回路
参考URL
「mbed」で始めるARMマイコン開発入門
この連載の第3回にLPC1114のリセット回路が載ってます。
LPC1114FN28単体を取り出す
マイナスドライバーを使って少しずつIC本体の前後を持ち上げて、mbedのアダプターから取り外します。
リセット回路とプログラム書き込みに使う主な部品
タクトスイッチ(プッシュスイッチ): 向きに注意
タクトスイッチと呼ばれる押しボタン式のスイッチです。
足が4本生えていますが、押したときにどの線とどの線が繋がるか分かりにくいので以下の図を見てください。
上図のように、足が出っ張っている方向に向かい合った端子は内部で繋がっています。
スイッチを押すとこの写真の上側と下側の端子が接続されます。
(内部は赤い線で描いた回路図のようになっています)
シリアル通信アダプタ: 供給電圧に注意
PCと接続するためにシリアル通信アダプタを使います。以下の図は秋月電子の「超小型USBシリアル変換モジュール」(AE-FT234X)です。
このアダプタの供給電圧は5Vなので分圧して3.3V化して使います。
3.3Vは5Vの3分の2なので、同じ抵抗3つを直列につなげて、1つと2つの間に3.3VのVCCを繋いでやれば簡単に作れます。(以下適当な回路図)
Lチカ回路と一緒にリセット回路を組んでみる
ブレッドボード図と写真
ジャンパの代わりに緑色のジャンプワイヤーを使ってます。
書き込みテスト
書き込みソフトの入手とLチカプログラムの準備
まずは書き込みソフトを入手します。
「mbed」で始めるARMマイコン開発入門の第2回で導入している「lpc21isp」を使います。lpc21ispのページにあるダウンロードボタンを押すとウィンドウズ用のexeファイルがダウンロードされます。
今後作業するフォルダを作ってそこにこのexeファイルをぶっこんでおきます。私は「mbed」というフォルダを作ってそこに入れておきました。
次に、mbedのページにログインして、LPC1114のLチカプログラムをコンパイル&ダウンロードします。
ダウンロードしたファイルを先ほど作った作業フォルダへ移動します。
私の場合、保存フォルダは「E:\mbed」、Lチカのプログラムは「LPC1114_mbed_blinky.LPC1114.bin」というファイル名です。この後のコマンドは適宜自分のファイル名やフォルダ名に読み換えてください。
プログラムの書き込み
では、コマンドプロンプトを立ち上げます。
コマンドプロンプトはスタートメニューの「Windowsシステムツール」内にあります。
作業フォルダへ移動します。
まず、Eドライブへ移動、その後mbedフォルダへ移動します。コマンドプロンプトで以下のように打ちます。
e:
cd mbed
書き込む前にPCと基板上のシリアル通信アダプタを接続します。アダプタのCOM番号を確認しておきます。
COM番号を確認するには、コントロールパネル→システムとセキュリティ→システムと進んで、デバイスマネージャーを開きます。
ポート(COMとLPT)のところを開くとUSB Serial Port(COM7)とあるので、COM7とわかります。
24ピンがGNDに接続されている状態で、プッシュスイッチを押すと書き込みモードになります。その状態で、以下のコマンドを入力します。
lpc21isp -bin LPC1114_mbed_blinky.LPC1114.bin com7 115200 14746
以下のように実行結果が表示されればOK
実行
24ピンをGNDから外して、プッシュスイッチを押すとLEDが点滅するはずが点滅しません。??
電源を別で供給してやったらきちんと実行されました。
5Vを分圧して3.3Vを供給しているところがおかしいっぽい。
ちゃんと3.3Vのシリアル通信アダプタを使うかレギュレーターで3.3Vを作ったほうがよさそう。
一応書き込みと単体動作が実行できたので良しとします。
次は前回と今回で作った回路をユニバーサル基板に実装します。
あとインドアorパークプレーンで再度ラジコン機の作成にリベンジしたい。