ラジコン飛行機 練習機の設計 その5 -三面図作成と尾翼の微調整-

こんにちは!なんとなくテンション高めのcamelinsectです。
いやぁ、とりあえずでも形ができてくると上がりますね!そのせいか今回は図が多めです。
それなりに部品の外形ができてきたので全体の配置をして細かいところを修正して初期の三面図を仕上げていくことにします。

諸元確認

尾翼小さいバージョン

まず、尾翼を大きくする前のバージョンでサイズを確認しました。なんか全高が合わないなと思ったら胴体の後部形状がおかしかった。修正してそれに合わせて尾翼の位置も修正したら、だいたい想定していた全長602mm、全高214mmに合うようになりました。
以下は修正後のサイドビュー(側面図)

プランビュー(上面図)はこんな感じ

拡大した尾翼を配置

記事その3で尾翼を検討した際に、安定性を考慮して尾翼のサイズ拡大を決めました。大きくした尾翼を配置して位置を決めます。尾翼のモーメントアームが狂わないように中心位置を変えないように配置します(といってもかなりざっくりですが)。

垂直尾翼は以下のような感じに合わせました。
胴体の下に飛び出してしまう分についてはカッコ悪いので適当にトリムして処理しようと思います。

水平尾翼は以下のような感じ。

こっちは特にトリムはいらないかな。

ちなみに、両尾翼はパートをコピーして寸法を1.2倍にしたのですが、FreeCADのパラメトリックCADの部分はまともに機能して、スケッチの寸法修正でうまく変更できました。
いやぁ、なかなか優秀です。

尾翼配置後の諸元確認

サイドビューで尾翼配置後の諸元を確認します。

これで全長:610mm、全高:227mmと変更することにします。

プロペラサイズ

本来はパワープラントと一緒に検討になりますが、候補としてスケールサイズからぺラサイズを仮置きしておきます。
図面から読むと1/14のぺラ長さは約185mm。インチに直すと7.3″。なので、7インチペラを使うとちょうどスケールに合います。
同じぐらいのサイズ/重量のサバンナの推奨ペラサイズがGWSスローフライ6050か7060となっていたので、7×6をプロペラサイズ候補としておきます。

三面図化

尾翼の修正 改め 胴体の修正

図面化するにあたって、胴体の下に飛び出していた垂直尾翼形状のトリムは実施しておきます。と思ってた時期が私にもありました。
尾翼の下端をカットしたら形状が変わってなんか変!
ということで、胴体下部を延長して尾翼下端に合わせることにしました。

尾翼を削った場合(上)と胴体を延長した場合(下)の比較。

あと、拡大した尾翼のサイズは計測しなおしておきます。それ以外で細かいつなぎ形状が無くて穴が開いてたり、尾翼の翼型なんかも再現できてませんが、初期の三面図としてはこんなもんでしょう。

ということで、さっそく図面化します。

図面化

FreeCADのDrawingワークベンチを使って3Dのデータを2Dの絵として配置して行きます。
ひとまずFreeCADで作ったのはここまで。

2次元CADに読み込んで細かい調整をします。サイズは1/4です。

DXFデータの書き出し(失敗)

2D CADで読み込むために書きだそうとすると、ここでエラー。
そもそもエクスポートしようとして出たダイアログが文字化けしててYes/Noで答えにくい。
適当にYesと答えたらエラー。でもどんなエラーかも文字化けしてて読めんっ。

仕方ないので言語を英語にして再度実行。
どうもDXFへエクスポートするソフトがダウンロードできなかったらしい。

以下にインストール方法の記載がありました。
https://www.freecadweb.org/wiki/Dxf_Importer_Install

英語なので手順を日本語に書いておきます。絵は本家を参照してください。

【手順】
FreeCADを開く
メニューバー→マクロ→マクロと進む
ユーザーマクロの場所をコピーして、エクスプローラーで開く
(ここでエラー。フォルダが無かったので、一つ上の階層を開いてフォルダを作成)
FreeCADを閉じる

以下からファイルをダウンロードする。
https://github.com/yorikvanhavre/Draft-dxf-importer

上のページに行くとご丁寧にFreeCADのバージョンごとにダウンロード先が乗ってます。DOWNLOADとあるのですぐわかるはず。私のバージョンは0.16なのでそれに合ったライブラリをダウンロード。

中身のファイルを先ほど作ったマクロのフォルダにぶち込んでFreeCADを立ち上げる。
マクロを実行するための「ノートパッドと鉛筆のアイコン」をクリックして、先ほどコピーしたマクロが認識されているかを確認。実行はせず、閉じる。

この状態でDXFへの書き出しを実行したら素直に通りました。

DWGファイルの書き出し(失敗)

うまくDXFで書き出せるようになったんだが、DraftSightで読み込むときエラーになってわくしか表示されない。

今のところ原因不明だが、ブロックが見つからないとのエラーが出ているので、書き出しのセッティングをいじればなんとかなるかもしれない。

ちなみに、DXF、DWGの設定は、Draftワークベンチから設定を開くとEXPORT/INPORTのところに出てくる。

以下オフィシャルの解説(これはインポートだが)
https://www.freecadweb.org/wiki/Dxf_Importer_Install#Third_step:

上記解説で使われているTeigha File Converterというソフトのリンク先が404で死んでたので、新しいリンクを張っておきます。
Teigha File Converter

さて、そろそろ解説書くのがしんどくなってきたw

解説ページ読んでと言いたいところですが、ちょいちょい変わっていやがるので、変わってる点だけメモっときます。

コンバーターをインストールした後、設定で場所を指定するのだが、Draftワークベンチから設定を開いたあと、「Draft」ではなく「Import-Export」からDWGタブでいけます。

さて、これでDWGファイルを出力できるかな?と思いきや、出力されない。

どうもエラーが出ているっぽいですが、これはソフトのエラーっぽいので、なんともならんかなぁ。↓↓

SVG経由でDXFに変換(成功)

残念ながら2D図面形式で直接書き出すのはうまくいかないので、一度SVGで書きだして、それをDXFに変換します。SVGを編集するには以下inkscapeとかを使います。

inkscape

SVGで書き出すには、図面化した際にできる”Page”を選択して、エクスポートからファイルの種類をDrawing(*.svg *.svgz *.dxf)を選んで、ファイル名に.svgと拡張子を付けて保存してやれば書き出せます。(’17 8/12追記)

で、開いたものをSVGとして編集してもいいですが、2次元CADで修正できるDXF形式として保存します。
そうすると、無料2D CADのDraftSightで開けました。

注意点としては、DXFとして保存する際のBase unitを「px」にすると縮小されずに保存されます。
デフォルトで選択されている「pt」だとサイズが75%に縮小されてしまいました。A3→A4に変換されたイメージ。「mm」もだめ。
Character EncodingもUTF 8にしておきます。日本語使ってないですが念のため。

このEXPORT関連で半日ほど使ってしまった。。

2D図面で寸法とか記入

やっとDXFで出力できたので、2次元CADで寸法をいれたりして図面として完成させます。

2D図面ってほとんど会社で書かないので苦手です。いい機会なので覚えようかなぁ。

良さげな解説サイト様
DraftSight使い方

寸法の縮尺を4に設定。(4分の1図面なので)
必要な箇所に寸法を入れて、グランドラインを引いてとかやって完成~!

図面のPDFも置いておきます。(ちゃんとサイズ通り出力されてるのか確認してない。すまそ)
スピリットオブセントルイス構想図

今回は諸元の変更まとめとかは図面に反映させたので割愛します。

今後の図面とか設計データの公開について

図面やCADデータを作り始めて、こういうことを書けるようになったのは非常にうれしいのですが、どうやって公開していくのがいいのかよくわかってません(汗

ソフトウエアの世界だとオープンソースで色々とアップされていて、図面も同じような扱いで公開して自由に改変して使ってもらえるようにできればいいなぁと思っています。

Arduinoとかを参考にしてみようかと思ってますが、完全に後回しになってしまっています。
ちなみに、ひとまずアップしたPDFもテンプレートに入ってたコピーライト的な文言が入ったままになってます。

こういうやり方がいいよ~とか、もし詳しい人がいれば教えてもらえると助かります。

次はなにを検討しようか?

さて、ざっくり三面図はできましたがパワープラントの選定とか構造の検討とかこれからまだやることがいっぱいです。

構造に早くいきたいですが、全体的な話でいくとパワープラントの検討が先かなぁと思ってます。あとは入力の想定ですかね。

ではまた。

コメント

  1. camelinsect より:

    ちょっと構造を思いついたのでメモ
    実機だとタイヤがサスペンションを介して主翼の補強(アッパー側のアーム)と繋がってるけど、ここは構造を切って、タイヤからの入力はロアのアームで受け、主翼の入力はアッパーで胴体に伝えて受けるようにしようと思う。
    受ける入力を切り分けて部品の荷重分担を明確にして設計しやすくするため。サスはいらないので、ダミーにして、ここで相対変位を吸収する。