ラジコン飛行機 練習機の設計 その4 -三面図作成中-

前回の終わりのほうに三面図作りたいと書きましたが、現在作成中なので途中経過報告と使ってるFreeCADについてちょこっと使い勝手を書こうと思います。今回は設計的な話はほとんどありません。

以下作成中の画面

機体全体のISO VIEW。全部の部品ができてから適当にぶった切ってドラフティングに挿入して三面図化しようとしてます。

FreeCADについて

今回三面図を作るにあたって、使用しているCADです。
前回もちょっと書きましたがもう少しまじめに使ってみての感想です。

現時点の最新安定板バージョンは0.16。
オープンソースの3D CADでWindows、Mac、Linuxで使えます。無料。登録も必要ありません。

気が向いたら寄付して開発に貢献しようかしらと思うぐらいは良いプロジェクトだなぁと思ってます。

参考URL

今回三面図を作るにあたって機体の外形形状を3Dで作ってみました。(まだ途中)
普段使っている業務用の3D CADは1ライセンスあたりン百万とかするはずなので、それと比較してしまうのはちょっと酷ですが、頑張ればだいぶんやりたいことはできるので細かいところもよくなってほしくなりました。ということで、

今後の改善に期待している点

まず一気に挙げると以下が良くなると個人的にはだいぶまともに使えるようになると思います。特に上の2つ。

  • スイープ機能の充実
  • 回転機能の充実
  • アッセンブリ機能の実装
  • 3Dラインを描く機能の充実と使うラインを選択する機能の追加
  • 戻るの挙動がおかしい

スイープ機能の充実

スイープっていうのは3次元のライン(パスといいます)にそって断面形状を押し出したときの軌跡を3D化するCADの機能です。ちなみに職場だと”断面を流す”とか言います。

パイプとかを思い浮かべると分かりやすいと思います。パイプの経路に沿ってドーナツ形状の断面を流すとパイプができます。

FreeCADも機能としては持っているのですが、以下の制約があって使いづらい。

  • パスの始点方向と垂直に断面が無いと断面が斜めに流れる。
  • パスに垂直な断面スケッチを描く機能が無い

この2つの制約があるため、3次元に配置したパスに対して垂直になるように断面を移動・回転させてあげてからスイープを実行するか、断面と垂直になるようパスを書いてからできた部品を移動する必要があります。

ただ、次に書く回転機能が貧弱なので、上記もまた大変だったりします。

パスに垂直なスケッチを描けるようになるか回転がやりやすくなれば解消する気がします。

回転機能の充実

部品を回転させるとき、XYZの各軸に対して何度回すと指定できるとわかりやすいのですが、3つの軸を合成したベクトルに対して何度と指定するので、計算するのが大変過ぎる。エクセルで計算シートを作ればよいのでしょうが面倒で諦めました。

回転コマンドの挙動もいまいちよく分かりません。こっちは調べるのサボってるだけですが。

先に書いたスイープの制限とセットでボディーブローのように使いにくい。

アッセンブリ機能の実装

まだ開発中で公式にはアセンブリ機能が実装されていません。
assembly2という非公式のワークベンチを入れて使ってますが位置情報の持ち方がちょっとおかしいのか配置がおかしくなることがあります。

3Dラインを描く機能の充実と使うラインを選択する機能の追加

3Dラインを描く機能をもう少し充実させてくれると適当な線が描きやすい。
と思ってたが、Partワークベンチに点から線、線から面、面からソリッドとか作れるコマンドがあった。「高度な図形作成ユーティリティ」ってコマンドです。

ただし、このコマンドで作った図形は履歴が残らない。
スケッチで作った平面の頂点を使っても、履歴追従しないので追従してくれると嬉しいが、高価なCADでも同様の機能はうまく履歴追従できなかったりするのでまあいいか。

それよりも、ラインにフィレットかけた状態で接線接続でパスや断面として選択できないのをなんとかしてほしい。ラインの途中をパスや断面の要素として認識させないといけないから難しいのかしら?
まぁこれは使う側が力技で対応出来ないことはないレベル。

戻るの挙動がおかしい

戻るの操作をした時の挙動がおかしいので安易に戻るボタンを押せません。こまめなセーブとバックアップでなんとかなるけど。CADは高いものでもよく落ちるソフトですが比較的落ちないのは良いです。

色々書きましたが、使えるレベルで完全に無料の機械系3D CADはFreeCAD一択なので、今後の開発に期待したいと思っています。

進捗状況と今後の予定

三面図を作ってて色々まだまだ詰めないといけないことが分かってきました。

  • 尾翼と主翼のつなぎ構造
  • 尾翼の中の構造、ヒンジ
  • 飛行時の状態を想定して全体の入力を仮置き
  • 主翼と胴体の強度設計
  • 動力の設計

徒然なるままに書くとこんなところが必要かな。
項目の階層も設計の詳細レベルもあってないし、まだ抜けてるのがだいぶありそうだけど。

とりあえず、三面図を作った後、飛行状態の想定と動力、強度の設計を行っていこうと思います。

あと、CADデータとか今後公開していこうと思うんだけどほしい人いるかな?
いらなきゃ図面だけにしようか迷い中。公開用のインフラ整備も必要だなぁ。