03 Rasbianインストール~初回起動

今回はOSであるRaspbianをRaspberry Piにインストールして初回起動時のセッティング(+α)を行うところまでを紹介します。簡単なコマンドと設定に必要な最低限のviエディタの使い方も紹介。

今回の流れ

1.OSイメージの準備
2.初回起動と初期設定
(メモ1:UNIXのディレクトリ構成とよく使うコマンド)
(メモ2:viエディタの必要最低限の使い方)
3.追加設定(ネットワーク接続の設定等)
4.ネットワーク接続

第2回で紹介したWindowsツール(HashSum、SDFormatter、Win32DiskImager、TeraTerm)が導入済みの前提での説明になります。

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【1.OSイメージの準備】

まずはPCでの操作です。

OSイメージの入手とチェック

RPi本家(http://www.raspberrypi.org/)のダウンロードページ(http://www.raspberrypi.org/downloads/)からOSイメージをダウンロードします。
今後HDDでの運用に移行しやすいようNOOBSではなく、OPERATING SYSTEM IMAGESからRaspbianのOSイメージを探します。
More info+を押して詳細情報を表示します。
Raspbianダウンロード画面1

SHA-1をメモっておきます。
Download ZIPボタンでダウンロードします。結構時間がかかります。
Raspbianダウンロード画面2

HashSumでダウンロードしたファイルが破損・改竄されていないかチェックをかけます。
HashSum.exeでソフトを立ち上げます。
HashSum.exe

Algorithm & Columnを押して表示カラムの設定を開き、SHA-1にチェックを入れます。
チェックしたらOKで設定を閉じます。
(Columnの表示順は初期状態だと違うので探してチェックしてください)
HashSum設定

ダウンロードしたOSイメージのZIPファイルをHashSumのウィンドウにドラッグ&ドロップ。
D&Dしても表示は変わらないですが、気にせずStartボタンを押します。
HashSum実行

暫くすると計算が終わってSHA-1が表示されます。
この値が先ほどメモったダウンロードページの値と同じになっていれば正しいファイルが正常にダウンロードできています。

ハッシュチェック

解凍してイメージもチェック
(イメージのチェック用キーはZIPに同梱されてなかったのでこれは省略)

SDカードフォーマット

通常は新品状態でフォーマットされてると思いますが、一度OSイメージをインストールするとWindows標準のフォーマットでは対応できないので、フォーマットのやり方も書いておきます。

SDカードをWindowsに接続した後で、SDFormatterを起動します。
一度OSイメージをインストールしているとSizeが小さく表示されていると思います。
(私の場合は16GのSDカードですが、56.0MBと表示されてます)

オプション設定を押して、消去設定を好きなものを選び(ここでは上書きフォーマットを選んでます。クイックフォーマットでも可)、
論理サイズ調整はONを選択(これでサイズが元のサイズに調整されます)。
OKを押して確定します。

注意!!)ドライブ名は必ずSDカードのドライブになっていることを確認してください。
間違えてHDDをフォーマットしてしまうとWindowsが壊れます。

SDカードフォーマット

これでフォーマットボタンを押せばフォーマットできます。

SDカードへOSの書き込み

Win32DiskImagerを立ち上げます。
フォルダーマークのボタンを押して、Image File選択のダイアログを開きます。
OSイメージのZIPファイルを解凍して、できたファイルを選択して開くボタンを押します。
OSイメージ選択

下図はイメージファイルを選択した状態。
書き込みドライブがさっきフォーマットしたSDカードのドライブになっていることを確認して、Writeボタンをポチります。
OSイメージ書き込み

警告がでますがYes!で書き込めます。
(しつこいですがちゃんとドライブ名を確認しましょう。)

【2.初回起動と初期設定】

初回起動

いろいろRaspberry Piに繋ぎますが、電源ケーブルは最後に繋ぎます。
(Piには電源スイッチがないので電源を繋ぐとすぐに立ち上がる為)

・SDカードをスロットに差す。
・モニターとHDMIケーブルで接続。
・キーボード、マウスをUSBポートに接続。
・最後に電源ケーブルをつなぐ。
(LANは繋がず後回し)

初期設定

電源に繋ぐと立ち上がります。
呪文のような起動画面が流れる(個人的にはこの起動画面がかっこいいと思う)のでしばらく待つと以下のような初期設定画面になります。
Raspbian設定画面

操作は上下カーソルキーで項目を選択してエンターで確定します。
下に表示されてるSelectとかに移動したい場合はTabキーか左右カーソルキーで移動できます。
ではさっそく設定していきます。

使える領域の拡大

今後HDDで運用していくのでやりません。
(SDカードで運用するならやっておく)
実施する場合はexpand_rootfsを選択

キーボードを日本語キーボードに設定

これをしないと記号類が打ちにくいのでまず設定します。

configure_keyboardを上下カーソルキーで選択してエンター
Generic 105-key (Intl) PCを選択してエンター
Otherを選択してエンター
下のほう下がっていくとJapaneseというのがあるので選択してエンター
(Japanese (PC-98xx Series)ではない)
Japanese – Japanese (OADG 109A)を選択してエンター
The default for the keyboard layoutを選択してエンター
No compose keyを選択してエンター
最後の質問はCtrl+Alt+BackSpaceでXウィンドウシステムを終了するか?なのでyesを選択してエンター
(暴走対策。Xウィンドウは使わないけど一応)

暫くすると初期設定の初めのページの戻ります。

初期ユーザーPiのパス変更

初期ユーザーのデフォルトパスワードは周知の情報なので変更しておきます。

change_passを選択してエンター
確認画面はOKしか選べないのでエンター
画面下のほうにEnter new UNIX password: と出るのでパスワードを入力してエンター
(パスワードを入力しても何も表示されないですがちゃんと入力されてます)
さらにRetype new UNIX password: と表示されるので先ほどのパスを再入力してエンター
Pass変更

Password changed successfullyと表示されればきちんとパスが変更されました。エンターで抜けます。

言語設定

change_localeで言語設定ができますが英語のままにしておきます。
(日本語はフォントが入ってないので化ける)

タイムゾーン設定

日本時間に設定します。

change_timezoneを選択してエンター
Asiaを選択。(日本はアジアなんだなぁと実感を込めて)エンター。
Tokyoを選択してエンター。(関西の人もOsakaとかは無いです。)

SSHを使えるようにします

次回以降はSSHでログインするので有効にしておきます。

sshを選択してエンター
Enableを選択してエンター
SSH server enabledと表示されれはOK

初期設定で変更する部分は以上です。
Finishを選択してエンター

メモ1:UNIXのディレクトリ構成とよく使うコマンド

この後コマンドを打ち込んで作業をしていくことになりますが、多少予備知識が無いとつらいと思うのでちょっとだけメモしておきます。
分かってる方は読み飛ばしてください。

コマンドプロンプトの見方

初期設定が終了すると下のほうに以下のようなコマンドプロンプトが表示されます。
コマンドプロンプト
ここにコマンドを入力することで、コンピューターを操作します。
前から順に見方を書いておきます。
pi@raspberrypi:作業ユーザー名@ホスト名です。ここではraspberrypiというホスト上でユーザーpiで作業してますってことになります。
~$ :~部分は作業しているディレクトリを表します。~はユーザーのホームディレクトリです。$は通常のユーザーで作業中の意味。管理者(root)権限で実行している場合はここが#になります。

UNIXのディレクトリ構成

コマンドを紹介する前に少しUNIXのディレクトリ構成がどうなってるか知っておいたほうがいいと思います。

UNIXのディレクトリ構成は全て”/”(これでルートと読む)の下に全てのディレクトリが階層構造状に配置されています。
Windowsだとcとかdとかのドライブの下にそれぞれフォルダが階層構造になっていますが、UNIXではドライブは普段あまり意識しません。

ディレクトリ階層の表示は例えば以下のようになります。
/home/pi
これは”/”直下の”home”ディレクトリ内の”pi”ディレクトリの意味になります。
(正確ではないですがwindows風に書くとc:\home\piのイメージです)
また上記の”/”から追ったディレクトリ位置の表現方法を絶対パスといいます。

他にも相対パスという表現方法があって、今の作業ディレクトリから追ったディレクトリ位置で示します。
相対パスでは今のディレクトリを”.”(ドット)で表現し、一つ上の階層を”..”(ドット2つ)で表現します。
例えば先の/home/piディレクトリで作業していて、そこから見たルートディレクトリを相対パスで表現すると以下になります。
../../

コマンドでディレクトリを指定する場合、絶対パス/相対パスどちらでも指定することができます。

よく使うコマンド

最後にコマンドをいくつか紹介しておきます。

ディレクトリを移動
cd [移動先ディレクトリ]
cdに続いてスペースを空けて移動先ディレクトリを指定することでそのディレクトリへ移動できます。
何も指定しないでcdだけ実行するとユーザーのホームディレクトリに移動できます。
change directoryの略

ディレクトリ内のファイルを表示
ls
作業ディレクトリ内のファイル一覧を表示します。lsの後にスペースを空けてディレクトリを指定するとそのディレクトリ内のファイルを表示します。オプションl(エル)をつけると詳細表示、オプションaをつけると隠しファイルを含めて全ファイルを表示できます。
例: ls -al (これで作業ディレクトリ内の全ファイルの詳細を表示できます)
listの略?

ファイルの編集
vi [ファイルパス]
viというエディタでファイルパスで指定したファイルを開きます。

管理者権限でコマンドを実行
sudo [コマンド]
sudoに続けてコマンドを入力するとroot権限でコマンドを実行できます。
switch user do(ユーザーを切り替えて実行)の略。たぶん。

メモ2:viエディタの必要最低限の使い方

標準で搭載されているviというエディタは操作が特殊なので最低限の使い方を紹介します。

概要

viエディタでは文字を入力するモードとコマンドを入力するモードをいったりきたりしながら編集を行います。

入力モード:本当に文字入力のみのモード。カーソル移動や文字削除すらできません。
コマンドモード:文字入力以外のすべての操作を行うモード。カーソル移動から文字削除、保存や終了など。

以下コマンドはコマンドモードに戻るESC以外すべてコマンドモードで入力します。

とりあえず使うためのコマンド

入力モードとコマンドモードの切り替え

入力モードに入る i
カーソル行の下に1行追加して入力モードに入る o
コマンドモードに戻る ESCキー

カーソル移動

カーソルキーも使えるが入力モード中にカーソルキーを入力するとまずコマンドモードに戻り、次の入力から移動できる。
左 h
下 j
上 k
右 l

削除

1文字削除 x (コマンドモードでカーソル位置の1文字削除)
1行削除 dd (ほんとは1行カット)

保存・終了(:も入力する)

保存 :w
保存して終了 :wq
保存せず終了 :q (未編集のとき)
編集内容を破棄して終了 :q!

【3.追加設定(ネットワーク接続の設定等)】

予備知識を身に着けたところでLAN接続前の追加の初期設定を行います。

rootパスワードの設定

初期状態ではrootユーザのパスワードが設定されていません。
ちなみにrootはLinux上での神です(平たく言うと管理ユーザーです)。神の雷を食らいたくないので鍵をかけておきます。
コマンドプロンプトで以下のコマンドを入力します。
sudo passwd root

以下の表示がされるのでパスワードを入力します。入力した文字列は表示されませんがちゃんと入力できています。
Enter new UNIX password: (ここにパスを入力してエンター)

再入力を求められるので同じパスを入力します。
Retype new UNIX password: (もう一度パスを入力してエンター)

最後に以下の表示が出れば正常にパスが変更されました。
passwd: password updated successfully

ネットワーク設定(SSH接続に備えIPアドレスを固定)

今後のSSH接続に備えてLAN上でのRaspberry PiのIPアドレスを固定するよう設定します。
設定ファイルは/etc/network/interfacesです。viで編集して設定します。

まず、初期ファイルをコピーしてバックアップします。
sudo cp /etc/network/interfaces /etc/network/interfaces.org

以下コマンドで編集に入ります。
sudo vi /etc/network/interfaces

開くと以下のような表示になると思います。
auto lo

iface lo inet loopback
iface eth0 inet dhcp

allow-hotplug wlan0
iface wlan0 inet manual
wpa-roam /etc/wpa_supplicant/wpa_supplicant.conf
iface default inet dhcp

これを以下のよう記載変更します。
変更する部分は真ん中の2行のところだけです。
auto lo

iface lo inet loopback
iface eth0 inet static
address 192.168.0.40
netmask 255.255.255.0
network 192.168.0.0
broadcast 192.168.0.255
gateway 192.168.0.1

allow-hotplug wlan0
(以下そのままなので省略)

それぞれの意味は以下です。
4行目:最後のdhcpをstaticに変更。IPアドレスを自動割り当てから固定にするという宣言

iface eth0 inet static

5行目~9行目:LANの設定を追加します。アドレスの設定は※以下で調べて自分の環境に合わせてください。

address 192.168.0.40 ←addressに続けて固定したいIPアドレスを指定します。
netmask 255.255.255.0 ←サブネットマスクと同じ値
network 192.168.0.0 ←初めの3つは自分の環境に合わせ、4つ目は0 (ローカルIPアドレス最初の値)
broadcast 192.168.0.255 ←初めの3つは自分の環境に合わせ、4つ目は255 (ローカルIPアドレス最後の値)
gateway 192.168.0.1 ←デフォルトゲートウェイと同じ値にする。(ルーターのIPアドレス)


IPアドレスの設定が分からない場合は以下で調べられます。
①Windowsのシステムツールからコマンドプロンプトを立ち上げる。
②ipconfigと入力してエンター。
③いろいろ表示されますが、見るのはサブネットマスクのところとデフォルトゲートウェイの部分
サブネットマスクはたぶん255.255.255.0となっているでしょう。
デフォルトゲートウェイは192.168.0.1とか192.168.1.1とかになっているとおもいます。
通常このドットで区切られた数字の前から3つ目までがLAN内アドレスで固定されていますので
address, network, broadcastで指定する値の初めの3つはこれと同じにします。
gatewayの値はデフォルトゲートウェイの値をそのまま使います。

変更ができたらESCキーでコマンドモードに戻り、:wqで保存・終了します。

ネットワーク設定ができたので一度シャットダウンして電源ケーブルを引っこ抜きます。
シャットダウンのコマンドは以下です。
sudo shutdown -h now

暫くしてから電源ケーブルを抜きます。

【4.ネットワーク接続】

電源を落としたら、LANケーブルを繋いでから電源を再投入。
立ち上がるのを暫く待って、ユーザーpiでログインします。

IP固定の確認

ログインしたら以下のコマンドを入力してネットワークの状態を確認します。
ifconfig

表示の中のeth0のinet adder部分を確認します。
ここが先ほど設定したIPアドレス(例では192.168.0.40)になっていれば設定は成功です。

PCからSSHで接続

以上、IPアドレスの固定が確認できたら、Raspberry Piをシャットダウンして電源・キーボード・マウス・ディスプレイを外します。
接続するものをLANケーブルのみにして再度電源投入。

立ち上がるのを待つ間に、キーボード、マウス、ディスプレイをPCに接続してPCも立ち上げ、TeraTermを立ち上げます。
TeraTermが立ち上がると以下の画面が表示されます。
TeraTerm起動

ホストのところにRaspberry PiのIPアドレス(今回の例では192.168.0.40)、サービスはSSH、TCPポートは22を指定します。
他は画像の状態になっているのを確認して、OKボタンを押します。

新しいサーバーがどうたらこうたらとの表示が出れば成功です。
OKで次に進むとユーザー名とパスワードを求められる画面になります。
ログインダイアログ

ユーザー名にpi、パスフレーズに初期設定で設定したパスワードを入力してOKを押します。
うまくログインできれば、TeraTerm上にコマンドプロンプトが表示されます。

もしうまく設定ができていないとログインダイアログが表示されません。
接続できない場合は、IPアドレスの最後の数字を2から順に増やして接続していくとそのうちうまく繋がるかもしれません。
この場合、Raspberry PiのIPアドレスが動的に割り当てられているので、うまく接続してログインできたら再度/etc/network/interfaceの設定を見直してください。

以上で初回のセッティングは終了です。
次回以降は同様にPCからログインして操作していきます。

2014年5月4日 操作概要公開
2014年5月25日 通常版作成・公開
2018年6月10日リンク修正

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